【ウェビナー初心者】福祉で活かせる生成AIセミナーをやってみた!運営にかかった準備や苦労などまとめます

みなさん、こんにちは!てがある。です。

先日、こんなセミナーを企画させていただきました。

【精神障害者当事者のための初心者歓迎ChatGPT大活用セミナー】告知ポスト

このイベントは「こんな便利な存在が認知されていないなんておかしい!福祉の文脈でこそばちばちにテクノロジーを使おう!」という思いの丈を形にさせていただいたイベントです。

ありがたいことに、私たちの活動に協力をしていただける福祉施設さまがいらっしゃったおかげもあり、無事に共催という形で、初めて私たちの取り組みを障がいのある方に届けることができました。

講義を楽しむ講師

この写真は、どこの場面かわからないのですがセミナー中に楽しそうにしていた講師の様子です。

当日は緊張もあり、オンラインでの講義であったため正直「リアクションが得られにくい環境でどんなテンションで話したらいいのかわからない」といった感覚に苛まれながらも、実際やってみると好きなことをガンガン話しまくることに楽しさを覚え、楽しくできていたかと思います。

今回は、福祉事業所で初めてセミナーを開催するにあたって、

  • イベント開催に至る経緯
  • 必要であった準備
  • 苦労した点
  • 全体の感想

といったところを分かち合えればと思います。では、よろしくお願いします!

イベント開催に至る経緯

では、早速ですがてがある。始動から初イベント開催に至る流れを書いていきます。

とりあえずやってみる。から始まったてがある。

私たちてがある。は障害のある方に、もっといろんな「て。」を提案できるように結成された事業です。メンバーは皆さん医療・福祉領域で活躍していたり、自身も当事者として生きてきた経験を生かして、いろんな切り口でワークショップやセミナー、レクリエーションを行なっていく予定です。

真っ先にやりたかったことは、実は「引きこもり当事者会」でした。私の友人が元引きこもり・ニートを経験してきた当事者の一人であったため、一緒に過ごしてきた経験を福祉に共有したい!といったところでした。

しかしながら、事業としては規模が非常に小さい状態で、勢いで走り出した一面もあります。これに関しては、代表の「とりあえずやってから考える?」という思考のせいです。

てがある。とは

目次1 てがある。 におまかせください!1.1 こんな方におすすめ!1.2 こんな方におすすめ!1.3 こんな方におすすめ!1.3.1 てがある。編集部1.3.1.1 最新の投稿 てがある…

そのため、問題点としては「届けたいネタはあるのに、届け方を迷走している」状態にあったかと思います。

仲の良い事業所の方の存在

そんな時、私たちの愛すべき友人でもある「就労移行支援事業所ネオコスモ小牧校」の職員さま方から、こんな話を伺います。

実は、最近生成AIに関する講義を事業所でしたんですが、あまり興味を持っていただけませんでした…

その方もwebに関する知識に明るい方で、AIなどの便利なツールが今後台頭してくることを見越して、利用者の方々にテクノロジーを普及したい。そんな気持ちがあったとのことでした。

ちょうど、私たちも絶賛生成AIに関するセミナーを個人で早速やってみようぐへへ!という流れになっており、資料作成に着手していた段階でした。

ですので、同じものに興味を持っていたことに感動を覚えつつ、セミナーを是非一緒に!と打診させていただきました。

じゃあ、今度は私たちとセミナーやりませんか!?

生成AIに私も今どハマりしているので、楽しさを分かち合ってみたいです。

ありがたいことに、セミナーを共催という形でさせていただくことになり、モチベーションもガンガン上がった状態で、セミナー全体の進行やワークショップの準備などをさせていただくことになりました。

…ちなみに、ネオコスモ小牧校さんは本当にフレンドリーな事業所さんで、全然仕事とか関係ない文脈でオートミールの話とかしてたりします。あと、ウコンめっちゃくれます。

人柄がよく、教育や福祉に明るい実力者の集まった事業所です。

お近くの方、是非一度お話ししてみてください。飛ぶぞ。

セミナー開催にあたって準備したこと

本当に、終わってから思えばこういった機会をいただけたことで見えてくる課題や準備もたくさんありました。ここでは、私たちがセミナー開催に向けて準備したものを備忘録としてまとめていきたいと思います。

個人事業としての体裁を整える

そもそも、個人開業自体に特別なハードルはありません。税務署に必要な手続きをすることで、すぐに個人事業主になることができます。

ですが、本格的に色々やっていくぞ!となると、最初はさまざまな準備がありました。

事業ロゴ制作

てがある。をわかりやすく可視化したい!ロゴがあると色々できるしね!と言った気持ちから、ロゴ制作から着手しました。私たちは基本ココナラでデザイナーさんとやり取りをさせていただくような形で制作を進めていきました。

大変だったのはディレクションですね。イメージを形にすることはやはり難しい工程ではありますが、それでも色んな方の意見を吸収することで、良いロゴができたかと思います。

HP制作

見切り発車で始まった事業であるため、今後ウェブでの活動を考慮するとHP制作がまず必要でした。出来上がりは現在のようなものになりますが、箱を作る工程というよりかはSEOを以下に高めていくか、という工程が大変であった印象です。

私の戦略としては、右も左もわからない中での活動であるため「できることを全部やる!」という方向性で、サイトの高速化から何からに一個ずつ手をつけていっている状態です。結果的にはSEO向上は認められています。

勉強の仕方としては、とりあえずudemyの教材を眺めつつ、ガンガン手を動かすというところをやっていったかと思います。初期にできることに関しては2日程度あれば終了するかと思いますので、外注に出すならともかく出さないのであれば理解したことをどんどん形にしていく方がシンプルでした。

事業用の口座作成

今後出た利益を管理するために必要な口座開設をしました。

こちら、銀行に行って簡単にですがしたい事業を述べたうえで、審査をしていただく→口座発行!という流れになります。

私はシンプルに「作業療法士としての経験を活かして福祉系の活動をやります!」としました。

行く手間はかかりますが、口座に事業名が書いてあるのは手触り感があって普通に嬉しいです。

名刺の作成

名刺に関しては、私が比較的本職でも営業で動き回ることが多いので、最大限の仕事をするためのお守りとして作成しました。

印刷代自体は1万円かかるかどうかというところでした。出来上がるとやはり嬉しいものですし、活用できる場所がある方にはおすすめです。

セミナーそのものの企画・準備・運営

教材準備

教材についてはそもそもネオコスモさんとやりとりをする前から着手していたものでしたが、やはりセミナーで使用するスライドに関しては力を入れて進めていました。

うちにはありがたいことにデザイナーを担当できるメンバーが在籍しているので、教材制作に関しては全て自己完結する形となっています。ですので、スライド制作の見せ方についてはかなり話し合いました。

セミナー資料

実際のスライドは、こんな感じのゆるーいテイストで、述べ103ページになる長編スライドになりました。

読み合わせも3回くらいはしたかな…当然ですがみんな本業があるため、忙しい中、本当にありがたかったです。

今回もセミナーは「生成AIの基本的な知識と、福祉的にうまく使いこなすための実技」といった部分に焦点を当てて講義をしていくような台本が出来上がっていたため、そう言った内容に仕上げていくという方向性は固まっていたのですが、いざ実際に予行してみると「そもそもプロンプトって何?」といった、前提知識をいかにさらっとアウトプットするか、という微調整が多かったようなイメージでした。

オンライン配信準備

オンライン配信は、今回Zoomを使用しました。

Zoomを採用した理由としては、特別なアカウントを有していなくても入室できる利便性の高さと、動作の安定性が高いことでした。こちらは比較的安価で導入できて、良かったなと思います。

操作もわかりやすく、録画機能もかなり高性能。画面共有機能もバリエーションが豊かで頼りになります!現在、この講座をもう少しブラッシュアップして、ウェブ教材を制作しているところなのですが、もう録画など基本的なところは全部Zoomの機能でやっています。オンライン配信を活用した活動をされるのであれば是非検討してみてください。

お申し込みフォームの構築

今回のセミナーは、

  • 福祉事業所とオンライン配信の二箇所同時開催
  • オンライン配信で参加の方は参加費1000円(事業所に直接向かわれた方は今回無料)

という仕組みで行うことになりました。

そのため、問題となったのは、複数の参加形態の実現に伴うお申し込みフォームの構造化でした。

つまり参加希望者の方に対して、一箇所の申し込みフォームで、現地とオンラインの参加を入力していただいたうえで、オンライン配信の方には決済のプロセスを踏んでいただくようにお申し込みフォームを設計する必要がありました。

こちらに関しましては、ペライチというノーコードでLPを制作できるサイトを活用して時短しました。

ペライチのいいところは、お問い合わせフォームや決済システムの一切を月額で借り上げられる点と、トラブルシューティングを電話でしてくれるところでした。スタッフさんに話を聞きながら、比較的にすぐ体制を整えることができました。

フライヤーの作成・配布

精神障害当事者のための初心者歓迎ChatGPT大活用セミナーフライヤー

この画像が今回のセミナーのフライヤーです。今回はCanvaを使用して制作をしました。無料で使えるサイトなので非常に重宝しています。

今回印刷費に関してはネオコスモさんがありがたいことに負担してくださったため、印刷所に直接お願いはしていませんが、配布に関してはDM発送という形で方々に送りました。

封入作業に関しては全てスタッフが自力でやったため、費用は0円です。発送に必要な切手にお金がかかったくらいです。

ですが、この手作業の工程(送るリスト作成→封入→発送)が地味に大変で、基本的に本業終了後の夜にちまちまとやっていた思い出があります。(慣れてくると効率が爆上がりして楽しくもありましたw)

実際特に苦労したこと、反省点

こうやって準備していたことを改めてリストアップすると、感慨深いものがありますね…。

では、次に特にこの期間中で大変だったことをまとめていこうと思います。

1からのウェビナー運営のノウハウ積み上げ

初めてのセミナー運営であったため、運営のハウツーを全く知らないところからのスタートとなりました。そのため、必要な準備をまとめて積み上げていく工程がすごく大変だったと思います。

勉強したことも多かった…。ですが、必要に駆られて(あるいは問題が発生して!)学ぶことができたので今思えばかなり効率の良い手段でもあったと思います。

オンラインと現地の進行管理

今回は図らずして2箇所同時開催となったため、2箇所の足並みを揃えてセミナーを進行していく必要がありました。

ここが結構悩みどころで、どのように進行することで少ない変数で問題ない進行ができるか、そのタイム感についてはすごく考えました。

結果として、今回はワークショップを完全に時間で区切る、という戦略で行いました。これによって、時間を守るという目標を達成することはできましたが、PC扱うワークであったため、基本的なPC操作の習熟度の差異などによるエラーは出ました。

きっとこの部分についてはこれからも運営していて悩むところなんだろうな…なんて思いました。

どこで休憩取るか問題

今回のセミナーは、ワークショップと合わせて2時間という長丁場となりました。

ですので、どこかで休憩を取りたいと考えていましたが、1時間に1回という休憩は安易だったかなとも思いました。

実際の現場では、やはりAIというセンシティブな分野を扱うため疲労もあったそうで、後一回くらい休憩を挟めばよかったかなぁなんて課題もが出てきました。

今後セミナー運営を検討されている方も、こちら結構悩むこともあるかと思いますので、気づきとして書いておきます。

ウェビナーは顔が見えない問題

これも、実際に本番話してみて気がついたことですが、講義をしているとき、画面に基本参加者の顔が見えないというのが地味にきつかったです。というのは、実際に対面をしていると、相槌など非言語的な情報で会話のペースをコントロールできるところ、顔が見えないとその分相手が理解を示しているアクションがない状態で進行していくため、話すペースが掴みにくかったなと感じました。

次は可能な限り顔出しやリアクションをお願いしてみるもしくは相槌係を目安として立てる、という形の進行をやってみようかなと思っています。

終わってみての感想

AIについて好意的な感想をもらえた!

セミナー自体について、当事者の方から実際にAIというものの立ち位置や活用方法がわかったとレビューをいただけたことがやはり嬉しかったです。

福祉分野はITがなかなか浸透しない業界でもあります。ですので、最新のテクノロジーに興味を持っていただけたことが非常に嬉しく感じました。この調子で、新しい技術や知識を普及するような活動もどんどん行えればいいなと思います!

楽しかった!

わからないことだらけで進んでいたセミナーですが、ひとまず最初の一回目をやり遂げることができて、チームとしては嬉しかったのと、セミナー自体講師が好きなことについて話して一緒に学んでいくというものでしたので、楽しかったです。

私としても、AIの活用に現在どっぷりハマっているので、アウトプットできて非常にみのりのある体験をさせていただきました!

スタッフのレベルが明らかに上がった!

私も含め、初めてのセミナーを通じて吸収した知識やノウハウがたくさんありました。それこそ、現場ではなかなか培うことのできない経験をさせていただいたと感じています。

見えなかったものが見えるようになることはいつもアハ体験のように気持ちがよい…ということで、次回のイベントはさらにレベルの高い運営ができるのではないかと思います!

絆が深まった!

絆、というのは、スタッフ同士のものもそうですが、ネオコスモさんとも密に関わらせていただいたことで、前よりも仲良くなったなという印象があります。

具体的には、実際に小牧にスタッフが遊びに行って、一緒に農作業をやってきたというくらい仲良くなりました。その後の飲み会もはしごをしてきたようで、いい感じに楽しんできたようでしたw

次回は4月にでもみんなで会いましょう!としていますが、そんなことを話す程度にはもっと連携が強化されたイメージがあります。

まとめ

「やってみてから考える!」というのは言うが易し。勇気がいることとは思います。

ですが、実際に行動をしてみることで得られたものが多く、やりきれて良かったなと本気で思いました。

是非、今後ウェブでセミナーや講演会などしてみたい!とお考えの方は、とりあえずやってみてください!そして何か良いやり方などあれば是非シェアしてやってください。

私たちの取ったやり方なども、何か参考になればいいなと思います。

それでは、ありがとうございました!

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てがある。編集部

いぴちき
いぴちき作業療法士
作業療法士兼イベンター。大学では企画構想学科を修了後、イベント運営会社に就職し放送業界にて活躍。その後、作業療法士の資格を取得し、リワークにて施設長を経験。好きなものはコーラ。犬か猫かといわれれば、やはり猫!