【第一回】SEKILALABOのふりかえりや感想をまとめてみました

みなさんこんにちは!てがある。と申します。

先日、こういったイベントを開催しました。

SEKILALABOは、ひきこもりに悩む全ての方が、垣根なく「分かち合い」を通じてお互いの思いを共有する、フルリモートのトークイベントとなっております。

当事者のための当事者会、家族のための家族会、はこれまで参加経験があったのですが、この度こういった会を、しかも主催させていただき、協力していただいている皆様にも大変ありがたい気持ちです。

さて、会の雰囲気などまるで検討がつかない状態で走り出した第一回目ですが、思った以上に穏やかな印象で、ご参加くださった方からも「わかる!」と共感する声が多く聞かれました。

本記事では、このふりかえりを通じて得た気づきや、当日の分かち合いの内容についてご紹介いたします。


分かち合いの進行方法

今回の分かち合いは、事前に回答いただいたアンケート内容をもとに進行されました。ファシリテーターであるマモノが回答を読み上げ、その内容について参加者同士で自由にトークを展開する形で進められました。テーマは次の2つでした:

  1. 「ひきこもるようになったきっかけ」
  2. 「ひきこもっていたときに、周りにどんな反応をしてほしかったか」

それぞれのテーマについて参加者の声を掘り下げていきます。


1. ひきこもるようになったきっかけ

多くの方が「職場でのストレス」や「人間関係の問題」を挙げていました。具体的には、以下のような声がありました。

  • 職場でのめんどくさい人間関係やスタッフとの摩擦がストレスに。
    現代社会で求められる雑談や飲み会などの交流が特にストレスで、人との交流を避けるようになっていったとのことでした。
  • 日本社会の「働かないこと=悪」という風潮が重荷となった。
    働きたくても働けない現状があることに対して「世間からはこう思われている」という負い目があると話されていました。
  • 働くことそのものが重荷に。
    家族や周囲からの期待に応えなければならない、という状況が苦痛に感じる方が多かったようです。

また、疲れやすい性格や集団とのペースの違いも大きな要因でした。「知らない人や友人の友人との会話で疲れてしまう」「旅行や飲み会の後は体力的に消耗してしまう」といったエピソードが印象的でした。

さらに、転職を繰り返す中でのネガティブな予測や失敗体験も、新しい挑戦へのハードルを上げてしまう要因として挙げられていました。「できる人」と見られることのプレッシャーや、引きこもることで行動自体が面倒になる悪循環も、多くの方に共通していました。


2. ひきこもっていたときに周りにしてほしかったこと

このテーマでは、「普通に接してほしい」というシンプルながら重要な要望が多く挙がりました。具体的には以下の意見がありました。

  • 腫れ物扱いせず、いつも通りに接してほしい
    特別扱いや過剰な期待、過剰な反応は逆効果だと感じる方が多かったようです。
  • 家族に理解をして欲しい
    世間一般の価値観の話をされたり、無理やり働かせようとする姿勢が苦しかったという声が多くありました。「努力すればなんとかなる」という親の思い込みも、当事者には重荷になると話されていました。
  • 期待やプレッシャーを与えないでほしい
    家族や周囲が「将来への投資」のように接する態度がプレッシャーとなり、「期待に応えなければならない」と感じる方が多かったようです。
  • 「何もしない状態」を否定しないでほしい
    「ひきこもり」という状態そのものに対する偏見や、社会的な印象の悪さが辛かったという声も印象的でした。

参加者の多くは、親をはじめとする近しい人に「つらい」という気持ちを理解してほしいと強く願っていました。

一方で、家族サイドの参加者の方からは、家族もまた周囲から責任を全うできていないなどと言われてしまった時代があったようで、社会っていう文脈に根付いている問題だからこそ軋轢が生まれていった現状もあるのかな、と感じました。


気づきと今後の展望

第一回目のSEKILALABOを通じて、不登校やひきこもり当事者の方、そのご家族の方々が、それぞれの立場から声を上げ、共有することで、多くの「共感」が生まれる場となったことを実感しました。特に印象的だったのは、「実際に会を開いてみると、みんな共通の課題に悩んでいた」ということです。

この会が、ひきこもりについて悩む方々にとって、「ひとりではない」と気づくきっかけや、一歩踏み出すきっかけとなることを願っています。今後もこうした分かち合いの場を継続し、より多くの方の声を届けていきたいと思います!


最後に

SEKILALABOは、さまざまな立場の方が集まり、それぞれの思いを共有することで共感や理解を深めることを目指しています。この記事を読んで興味を持たれた方は、ぜひ次回の会にご参加ください。あなたの声が誰かの心に届き、新たな気づきをもたらすかもしれません。

第二回「SEKILALABO」開催のお知らせ!!

開催日:2025年1月19日(日)

時間:13:00~15:00

対象者:ひきこもりに悩んでいる全ての方。悩みを打ち明けたい方。(当事者の方はもちろん、ご家族の方や支援者の方も大歓迎!)

参加費用:完全無料

開催場所:オンライン(Zoomでの開催となります)

申し込みURLはこちらより!

てがある。について

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てがある。は、障害のある方や「グレーゾーン」と呼ばれる方、生きづらさを抱えていらっしゃる方々に、もっといろんな「てがある。」ということを、軽いフットワークでどんどん普及していくことを目的に立ち上げた専門チームです!

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てがある。編集部

いぴちき
いぴちき作業療法士
作業療法士兼イベンター。大学では企画構想学科を修了後、イベント運営会社に就職し放送業界にて活躍。その後、作業療法士の資格を取得し、リワークにて施設長を経験。好きなものはコーラ。犬か猫かといわれれば、やはり猫!