「みるだけ・きくだけ・いるだけ歓迎」というひきこもり当事者会を開催した結果…
皆さんこんにちは!
先日、こんな当事者会を開催させていただきました。
かねてから「てがある。」では、ひきこもり支援をやっていきたい気持ちがあったこともあり、この度は特に「みるだけ・きくだけ・いるだけ」でOK!という、少しだけ参加のハードルを下げたところで安心して当時者の方が参加できる当事者・・会が走り出しました。皆さん、どうぞ暖かい目で見守っていただければと思います。
さて、今回はそんな「何もしなくてもいい当事者会」ってやってみて実際どうだった?という感想などについて、共有させていただければと思います。
目次
開催のきっかけ
私たちがひきこもり当事者と関わりたいと思った理由は、今回スピーカーでお話をさせていただいた髙橋がひきこもりの当事者であったことがあります。
てがある。という事業自体が当事者経験のある人間の集まりであることもあり、当事者目線での交流やサポートなどをご提供させていただきたかった点と、髙橋の経験を発信することで、ひきこもりに関する「誤解」を解きたいと考えました。ひきこもりの当事者からの発信は非常に少ないため「ひきこもりは甘え」といった社会との認識の差を埋めていきたい。
初期衝動はそんなところです。
開催の経緯や、そもそもひきこもりとはなんぞや?ということについて詳しくまとめた記事はこちらとなります。
こんな準備をしました
みるだけ、きくだけ…じゃあ何をするんじゃい!ということで、用意したものをまとめます。
スライド作成
髙橋と協力して、できるだけポップで面白い発表スライドを作ろうと思い、発表スライド制作の方を制作しました。
制作を進めていく過程で「あぁ、こんなこともあったよね!」なんて思い出話をすることも多かったです。それこそひきこもり当時のことをこうして形にするなんて思ってもいなかったことなので、出来上がったときは感慨深い気持ちになりました。
当日の流れの相談
当日の発表は、髙橋と圓佛の掛け合いが主体で進んでいきました。この進行を選んだのには理由があります。
それは、以前開催した「精神障害当事者のためのChatGPT大活用講座」の反省です。
このセミナーはリモートで講師をさせていただきましたが、この時初めて講義をした感想としては「壁に向かって話しているみたいでやりにくい!」でした。
一人で話している感覚になるので、進行のテンポもわかりにくいですし、聞いている側も主体的に参加している感覚が味わいにくいというところでした。
そこで、今回は前回の反省を生かし、スピーカー一人ではなく「相づち担当」を任命することにしました。これにより、進行が対話形式となり、少しは聞き馴染みがよくなるかな…なんて考えていました。
広報活動
これに関して話し出すと長くなるので割愛しますが…少しでもたくさんの方とつながることができるように、広報活動を行いました。
これに関しては、ノウハウを一から積み上げていくような過程でもあったため、都度勉強しながらやっていきました。
LPなどの制作は、てがある。スタッフが見事にやってくれました。ありがとう!そのうち広報に関しては別で記事にできるといいなと思います!
当日の様子
当日、思った以上の人数が来てくださったこともあり、驚きました(同時接続で10名様くらい…予想だと2~3人くらいかと思っていました)
こちらも緊張しながら会を進行していきましたが…ここで驚いたことは、想像以上に、「みるだけ」以上の参加をしていただけたことでした。発言やカメラオンなど、実際にしていただけたことは本当にありがたかったです。
感想
髙橋の発表に、アンケートなどで「面白かった」「共感できた」とお声をいただけたことは本当にうれしかったです。真剣に聞いてくださってありがとうございます!
私も友人として、非常にうれしく思います。よくも悪くも私たちは、福祉の手を借りずに社会復帰をした経緯もあり、リアルな共感やコミュニケーションをとることができるなと思います。
次回からは、少しずつですがフリートークを交えて本格的にみなさまと交流を楽しもうと思いました!
考察
みるだけ、きくだけでも気持ちの共有は可能であることを実感しました。
こういった会を始点にして、これからもっと、今大変な思いをしている当事者の方の息抜きにでもなればうれしいなと改めて思います。
反省点
楽しすぎて会全体の時間が伸びてしまったことは申し訳ないと思いました。
そう、当事者会は楽しい!!
たくさんの方と関わって、これからもっと楽しい会になっていければよいですね。
まとめ
みるだけ、きくだけ、いるだけというスタイルの当事者会も、始めれば盛り上がります。
ひきこもりには福祉などの支援が届きにくい…ですが、ひきこもりだって好きで引きこもっているわけではありません。苦しくて、辛くて仕方なくこの戦略をとっています。決して本人たちもこれが得策だとおもっていませんし、心には痛みが伴います。それはまるで真っ暗なトンネルにいるような状況であって、社会に認知されにくいですが懸命に戦っています。
当事者会が、何か今後の彼らの道しるべになることを願って、これからも定期的な会の開催をしていきたいと思います。
大体私たちの当事者会はしばらく月一くらいの活動になるかと思いますので、よろしければぜひ遊びにきてください。また、今回ご参加いただきました皆様も、また次回お会いできることを楽しみにしております!
てがある。編集部
- 作業療法士兼イベンター。大学では企画構想学科を修了後、イベント運営会社に就職し放送業界にて活躍。その後、作業療法士の資格を取得し、リワークにて施設長を経験。好きなものはコーラ。犬か猫かといわれれば、やはり猫!